9 エラー処理

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https://doc.rust-jp.rs/book-ja/ch09-00-error-handling.html

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• 回復可能なエラー（処理を行う上で想定されうる失敗）
• 回復不可能なエラー (ランタイムで生じるエラーなどで、バグの原因になる)
  を分けて考える

Rustには例外を投げる機構は存在しない

回復可能なエラーに対しては Result を利用して失敗時のエラーハンドリングを強制し、回復不可能なエラーに対しては panic! マクロを呼び出して実行を中止する

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Result で回復可能なエラー

処理を記述する上で考えられるエラーは、想定しうるパターンの一つであることが多い
そのような場合は、適切にハンドリングを行って処理を続行したい

多くのエラーは、プログラムを完全にストップさせるほど深刻ではありません。

例えば、ファイルを開こうとして、 ファイルが存在しないために処理が失敗したら、プロセスを停止するのではなく、ファイルを作成したいことがあります。

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file open は失敗しうるので、Result型か返る

    let f = File::open("hello.txt"); // f の型は `Result`

    // パターンマッチ
    let f = match f {
        Ok(file) => file,
        Err(error) => {
            panic!("Error {:?}", error)
        },
    };

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エラーの種類ごとにハンドリングすることもできる

let f = match f {
        Ok(file) => file,
        Err(ref error) if error.kind() == ErrorKind::NotFound => {
            // NotFound エラーのときの処理
        },
        Err(error) => {
            // それ以外のエラーのときの処理
        },
    };

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エラー時に panic させるショートカット

unwrap

Result を返す処理に unwrap すると、

• Ok：値を返す
• Err： panic する

    let f = File::open("hello.txt").unwrap();

expect

同様に expect を利用すると、panic 時にエラーメッセージを伝えることができる

    let f = File::open("hello.txt").expect("Failed to open hello.txt");

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エラー移譲のショートカット

Result を返す処理の末尾に ? をつけると

• Ok ならその値が返る
• Err なら外側の Result にエラーが渡される
  • 早期リターンに似た処理

各Resultに対して逐一ハンドリングしてエラー移譲するコード

fn read_username_from_file() -> Result<String, io::Error> {
    let f = File::open("hello.txt");

    let mut f = match f {
        Ok(file) => file,
        Err(e) => return Err(e),
    };

    let mut s = String::new();

    match f.read_to_string(&mut s) {
        Ok(_) => Ok(s),
        Err(e) => Err(e),
    }
}

? を利用して短く書ける

fn read_username_from_file() -> Result<String, io::Error> {
    let mut f = File::open("hello.txt")?;
    let mut s = String::new();
    f.read_to_string(&mut s)?;
    Ok(s)
}

さらに短く

fn read_username_from_file() -> Result<String, io::Error> {
    let mut s = String::new();

    File::open("hello.txt")?.read_to_string(&mut s)?;

    Ok(s)
}

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panic! するべきか、するまいか

https://doc.rust-jp.rs/book-ja/ch09-03-to-panic-or-not-to-panic.html

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• panic! を呼ぶことは、それが回復不可能なエラーであると決定を下すこと
• Result を返すことは、それが失敗しうる可能性のある関数だと示すこと

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Result を返すよりも panic! を呼ぶことが適切になるケース

プロトタイプコード

• unwrap や expect を利用すれば、一旦はエラーを見ないふりすることができる
• プロトタイプの段階を過ぎて書き直す際は、unwrap や expect を目印にエラーハンドリングを追加するなどできる

テストコード

• メソッド呼び出しがもし失敗したら、テスト自体が落ちてほしい
• panic! によってテストを終了させる

処理が失敗しないことをプログラマが保証できる場合

• Result を返すように定義されている関数が失敗しない何らかの理由があり、プログラマがそれを保証できる場合はそれを握り潰すことができる

use std::net::IpAddr;

let home: IpAddr = "127.0.0.1".parse().unwrap();
 // ハードコードされたIPアドレスが適切な値であることをプログラマは知っているので、`unwrap` を利用する