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MapLibre GL JSの表記を修正
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@@ -120,7 +120,7 @@ Google MapsとMAPS.MEともにインターネット接続が困難な状態で
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###2.5.本研究の指針
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123-
本節では,2.1から2.4で整理した既往研究,先行事例を踏まえ課題点を整理する.その後に本研究におけるリサーチクエスチョン,仮説,研究目的をまとめ,研究の指針を定める.
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本節では,2.1から2.4で整理した既往研究,先行事例を踏まえ課題点を整理する.その後,本研究におけるリサーチクエスチョン,仮説,研究目的をまとめ,研究の指針を定める.
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これまで,洪水時に発生するインターネット障害について,オフライン地図の先行事例,オフラインハザードマップの先行研究,ハザードマップにおける標高表示について論じ,課題を整理した.これらを踏まえ本研究におけるシステムに要求されるものは,以下の3点にまとめられる.
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@@ -134,7 +134,7 @@ Google MapsとMAPS.MEともにインターネット接続が困難な状態で
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・リサーチクエスチョン2:本システムを活用することで,洪水災害時の避難においてどのような変化が起こるか.
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137-
・リサーチクエスチョン1に対する仮説:RaspberryPi4を活用して,アクセスポイントおよびWebサーバーとして機能するWeb地図システムを開発する.このシステムは,RaspberryPi4に格納されたハザードマップデータを,Wi-Fi通信を用いてイントラネット環境内で配信できるようにし,オフラインでもWebベースの洪水ハザードマップを利用者のスマートフォンを介して提供する.また,国土地理院が公開する標高情報と,オープンソースの地図ライブラリであるMapLibreGLJSを組み合わせることで,標高情報を3D表示し,ユーザーが地形の高低差を直感的に理解できるようにする.このアプローチにより,多様なOSに対応し,洪水時の危険地帯である低地と傾斜地を利用者に認識させるオフラインハザードマップシステムの実現を目指す.
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・リサーチクエスチョン1に対する仮説:RaspberryPi4を活用して,アクセスポイントおよびWebサーバーとして機能する地図システムを開発する.このシステムは,RaspberryPi4に格納されたハザードマップデータを,Wi-Fi通信を用いてイントラネット環境内で配信できるようにし,オフラインでもWebベースの洪水ハザードマップを利用者のスマートフォンを介して提供する.また,国土地理院が公開する標高情報と,オープンソースの地図ライブラリであるMapLibre GL JSを組み合わせることで,標高情報を3D表示し,ユーザーが地形の高低差を直感的に理解できるようにする.このアプローチにより,多様なOSに対応し,洪水時の危険地帯である低地と傾斜地を利用者に認識させるオフラインハザードマップシステムの実現を目指す.
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・リサーチクエスチョン2に対する仮説:3D表現を用いた可視化により,低地と傾斜地の認識が可能になり,浸水予測と予想深度に加え,高さ情報を意識した避難ルートの検討を行うようになる.
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@@ -298,9 +298,9 @@ dnsmasqは,ネットワーク上のデバイスに対してDNSサーバーの
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本ハザードマップでは,洪水災害時の避難において重要となる標高の可視化も行った.標高表示は従来の等高線や標高数値を記載する手法ではなく3D表現を用いて,低地や高地,傾斜地の視認を促した.次節では標高の3D表現の実装理由と実装手法について述べる.
300300

301-
####3.1.6.標高情報の3D表現(書き途中.MapLibreGLJSの部分をどうやって肉付けするか
301+
####3.1.6.標高情報の3D表現(書き途中.MapLibre GL JSの部分をどうやって肉付けするか
302302

303-
洪水災害発生時において,水の流れが速くなる斜度のある地域,水が溜まりやすい低地の把握は重要である(日本気象協会,2021).斜度および低地を把握するには,標高情報が必要となる.従来のハザードマップは等高線を記載することで土地の高さをハザードマップで表現している(国土交通省水管理・国土保全局河川環境課水防企画室,2019).一方で等高線はその性質上,大量の線を記載する必要があり,ハザードマップのインターフェイスを煩雑にし,視認性を悪くしている.この課題を踏まえて,本研究では標高情報を3D表現することで利用者に低地や高地,傾斜地の訴求を試みた.本節では3D標高の可視化表現の概説とその実装方法について論じる.まず,本ハザードマップにおける標高の3D表現部分について図21で示す.3D表現を行うことで,高地の部分は盛り上がり,低地の地域は凹んで表示され,立体的に視認できるようになる.また,陰影起伏図を追加し低地と高地に陰影を付けることで,立体感をより引き立てることができる.陰影起伏図とは,太陽の位置を仮定し,地形による陰影を表現することで起伏を視覚化する手法である.標高情報は国土地理院が公開する標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル)のDEM10Bを利用した.DEM10Bとは写真測量によって図化された1/25,000地形図の等高線(10m間隔)から作成され,標高精度が5m以内となっているデータのことを指す.同様に,陰影起伏図も国土地理院が公開する陰影起伏図(データソース:標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル))を利用した.上記のデータを踏まえて,オープンソース地図ライブラリMapLibreGLJSを用いて標高の3D表現を行った
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洪水災害発生時において,水の流れが速くなる斜度のある地域,水が溜まりやすい低地の把握は重要である(日本気象協会,2021).斜度および低地を把握するには,標高情報が必要となる.従来のハザードマップは等高線を記載することで土地の高さをハザードマップで表現している(国土交通省水管理・国土保全局河川環境課水防企画室,2019).一方で等高線はその性質上,大量の線を記載する必要があり,ハザードマップのインターフェイスを煩雑にし,視認性を悪くしている.この課題を踏まえて,本研究では標高情報を3D表現することで利用者に低地や高地,傾斜地の訴求を試みた.本節では3D標高の可視化表現の概説とその実装方法について論じる.まず,本ハザードマップにおける標高の3D表現部分について図21で示す.3D表現を行うことで,高地の部分は盛り上がり,低地の地域は凹んで表示され,立体的に視認できるようになる.また,陰影起伏図を追加し低地と高地に陰影を付けることで,立体感をより引き立てることができる.陰影起伏図とは,太陽の位置を仮定し,地形による陰影を表現することで起伏を視覚化する手法である.標高情報は国土地理院が公開する標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル)のDEM10Bを利用した.DEM10Bとは写真測量によって図化された1/25,000地形図の等高線(10m間隔)から作成され,標高精度が5m以内となっているデータのことを指す.同様に,陰影起伏図も国土地理院が公開する陰影起伏図(データソース:標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル))を利用した.上記のデータを踏まえて,オープンソース地図ライブラリMapLibre GL JSを用いて標高の3D表現を行った
304304

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等高線表示とは違い,ハザードマップのインターフェイスを煩雑にすることなく,標高を表現することができた.実際に3D表示にすることで洪水災害発生時の危険地帯とされる低地,傾斜地を利用者に訴求できているかについては,「4.実験・検証」で論じる.
306306

@@ -312,7 +312,7 @@ dnsmasqは,ネットワーク上のデバイスに対してDNSサーバーの
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(図213D標高に陰影起伏図をオーバーレイした表現)
313313
</p>
314314

315-
本研究ではオープンソースライブラリのMapLibreGLJSを用いた標高情報の3D表示を行った.標高情報は洪水被害発生時,地形の標高や傾斜が安全な避難行動に直接関連するため,これらの情報を直感的かつ明瞭に伝える方法の開発が求められている.従来のハザードマップでは,標高情報が等高線等によって表現されることが多いが,この表現方法は一般市民にとって理解しづらいという課題があった.特に,地図上での低地と高地,急傾斜地を直感的に識別することは困難であり,実際の避難行動において適切な情報提供がなされていない問題点がある.本研究では,ウェブベースの地図サーバーに3D地図機能を導入し,標高や傾斜の情報を視覚的に捉えやすい形で表現することにより,ユーザーが低地や高地,傾斜地を容易に識別できるようなインターフェイスを開発した.3D表示により,等高線だけでは把握しづらい地形の起伏や傾斜度を,ユーザーが直感的に理解できるようになる.従来の2D地図による表示では実現できなかった,地形の微細な変化を視覚的に捉えることが可能となった.実験当初はヒルシェード(陰影起伏図)機能を利用した高度情報の表示を行っていた.ヒルシェードは,太陽の位置を仮定し,地形による陰影を表現することで起伏を視覚化する手法である.しかし,実証実験および指導教員のフィードバックを通じてヒルシェード(陰影起伏図)に馴染みのないユーザーにとってここから,高さ情報を理解することは難しいことがわかった.このフィードバックを基に,より直感的な理解を促進するため3D機能へと移行した.国土地理院が提供する高精度な標高データを利用することで,3D地図上での地形表現は正確なものとなり,現実の地形に即した情報を表示できるようになった.
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本研究ではオープンソースライブラリのMapLibre GL JSを用いた標高情報の3D表示を行った.標高情報は洪水被害発生時,地形の標高や傾斜が安全な避難行動に直接関連するため,これらの情報を直感的かつ明瞭に伝える方法の開発が求められている.従来のハザードマップでは,標高情報が等高線等によって表現されることが多いが,この表現方法は一般市民にとって理解しづらいという課題があった.特に,地図上での低地と高地,急傾斜地を直感的に識別することは困難であり,実際の避難行動において適切な情報提供がなされていない問題点がある.本研究では,ウェブベースの地図サーバーに3D地図機能を導入し,標高や傾斜の情報を視覚的に捉えやすい形で表現することにより,ユーザーが低地や高地,傾斜地を容易に識別できるようなインターフェイスを開発した.3D表示により,等高線だけでは把握しづらい地形の起伏や傾斜度を,ユーザーが直感的に理解できるようになる.従来の2D地図による表示では実現できなかった,地形の微細な変化を視覚的に捉えることが可能となった.実験当初はヒルシェード(陰影起伏図)機能を利用した高度情報の表示を行っていた.ヒルシェードは,太陽の位置を仮定し,地形による陰影を表現することで起伏を視覚化する手法である.しかし,実証実験および指導教員のフィードバックを通じてヒルシェード(陰影起伏図)に馴染みのないユーザーにとってここから,高さ情報を理解することは難しいことがわかった.このフィードバックを基に,より直感的な理解を促進するため3D機能へと移行した.国土地理院が提供する高精度な標高データを利用することで,3D地図上での地形表現は正確なものとなり,現実の地形に即した情報を表示できるようになった.
316316

317317
##4.実験・検証
318318

@@ -481,11 +481,11 @@ Webページのパフォーマンスを評価するFirstContentfulPaint(FCP)
481481

482482
・リサーチクエスチョン2:本システムを活用することで,洪水災害時の避難においてどのような変化が起こるか.
483483

484-
・リサーチクエスチョン1に対する仮説:RaspberryPi4を活用して,アクセスポイントおよびWebサーバーとして機能するWeb地図システムを開発する.このシステムは,RaspberryPi4に格納されたハザードマップデータを,Wi-Fi通信を用いてイントラネット内で配信できるようにし,オフラインでもWebベースの洪水ハザードマップを利用者のスマートフォンを介して提供する.また,国土地理院が公開する標高情報と,オープンソースの地図ライブラリであるMapLibreGLJSを組み合わせることで,標高情報を3D表示し,ユーザーが地形の高低差を直感的に理解できるようにする.このアプローチにより,多様なOSに対応し,洪水時の危険地帯である低地と傾斜地を利用者に認識させるオフラインハザードマップシステムの実現を目指す.
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・リサーチクエスチョン1に対する仮説:RaspberryPi4を活用して,アクセスポイントおよびWebサーバーとして機能するWeb地図システムを開発する.このシステムは,RaspberryPi4に格納されたハザードマップデータを,Wi-Fi通信を用いてイントラネット内で配信できるようにし,オフラインでもWebベースの洪水ハザードマップを利用者のスマートフォンを介して提供する.また,国土地理院が公開する標高情報と,オープンソースの地図ライブラリであるMapLibre GL JSを組み合わせることで,標高情報を3D表示し,ユーザーが地形の高低差を直感的に理解できるようにする.このアプローチにより,多様なOSに対応し,洪水時の危険地帯である低地と傾斜地を利用者に認識させるオフラインハザードマップシステムの実現を目指す.
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・リサーチクエスチョン2に対する仮説:3D表現を用いた可視化により,低地と傾斜地の認識が可能になり,浸水予測と予想深度に加え,高さ情報を意識した避難ルートの検討を行うようになる.
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RaspberryPi4を基盤とした,ハザードマップをイントラネット内で配信可能なWeb地図サーバーを構築し,スマートフォンのブラウザ経由でハザードマップを表示させることで,特定OSに依存しない表示方法を確立できた.また,MapLibreGLJSを用いた標高情報の3D表示と陰影起伏をオーバーレイした表現と,グレートーンのベースマップデザインを設計することで,等高線や標高の数値を直接記入することなく高さ情報の可視化を行うと同時に,重要情報を目立たせる効果を示せた.本研究を通じて,当システムを活用することで利用者は浸水予想域のみならず,低地と傾斜地の認識した避難ルートの検討が可能となることが示唆された.また,傾斜地帯が可視化されることで,洪水災害時における水の速度や流れる方向をイメージできたという回答も得られた.従来のハザードマップでは濁流の速度を利用者に訴求できないことが課題であった(片田ほか,2004).この課題に対し,本システムを活用することで濁流が激しい部分と穏やかな部分のイメージを避難者に訴求できる可能性を示せた.
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RaspberryPi4を基盤とした,ハザードマップをイントラネット内で配信可能なWeb地図サーバーを構築し,スマートフォンのブラウザ経由でハザードマップを表示させることで,特定OSに依存しない表示方法を確立できた.また,MapLibre GL JSを用いた標高情報の3D表示と陰影起伏をオーバーレイした表現と,グレートーンのベースマップデザインを設計することで,等高線や標高の数値を直接記入することなく高さ情報の可視化を行うと同時に,重要情報を目立たせる効果を示せた.本研究を通じて,当システムを活用することで利用者は浸水予想域のみならず,低地と傾斜地の認識した避難ルートの検討が可能となることが示唆された.また,傾斜地帯が可視化されることで,洪水災害時における水の速度や流れる方向をイメージできたという回答も得られた.従来のハザードマップでは濁流の速度を利用者に訴求できないことが課題であった(片田ほか,2004).この課題に対し,本システムを活用することで濁流が激しい部分と穏やかな部分のイメージを避難者に訴求できる可能性を示せた.
489489
一方で,本検証では参加者の3割は3D表現を用いたとしても,土地の高低差の認識することができなかった.そのため今後,標高を認識させるための地図デザイン及び可視化手法について再考し,より確実に低地と傾斜地を認識させるための手法について追加検証する必要がある.
490490

491491
####5.3本研究の意義

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